与野党が丁々発止の議論を繰り広げているさなか、国土交通省が道路特定財源を使った新たな事業を予定していることが21日までにわかった。この新事業は人気ロックバンド「THE虎舞竜」に新曲をオファーするというもの。「特定財源の目的外使用ではないか」と野党の追及に火がつくことは必至だ。
国交省が明らかにしたところによれば、通称「虎舞竜新曲発売事業」と呼ばれるこの事業の総予算はおよそ5億円。かつて一世を風靡した名曲の続編として
「ロード第19章」
を制作。高橋ジョージの人気再興をねらいつつ、国民に道路建設事業への理解を深めてもらうのが目的だ。
現在高橋氏が作詞中の歌詞では、野党の無理難題が通って暫定税率が廃止され新規の道路建設ができなくなった一年後の世界が描かれているという。
「予算が通らなかったせいで
車は長い列さ…
どこまでも続く渋滞が目に痛くて
サイドシートの子どもは
トイレに行きたがってる」
といった感じで、税率が下がったあとに到来するディストピアのイメージがひしひしと伝わってくる。
野党・民主党の国対関係者は「ありえない。明らかに特定財源の目的外使用だ。徹底的に追及していく」と鼻息を荒げているが、国交省の担当者は
「きちんと“ロード”に使っている。どこが目的外使用なのか」
と胸を張って反論する。同省では、今後「きまぐれオレンジロード」復刻事業なども展開する予定とのことだ。