出版社大手の小学館(本社:東京都)は1日、長く親しまれてきた「小学三年生」から「小学六年生」までのいわゆる「学年誌」を来年2月に休刊、社会構造の変化に対応した雑誌として新装刊する方針を明らかにした。学年誌は同社の基幹ともいえる事業だが、約90年の歴史に終止符が打たれる。
同誌では小学生に積極的な性教育情報を提供するなど意欲的な改革を打ち出してきたが、「昨今の小学生の成長が著しく、けっきょくニーズに合致したコンテンツを提供できなかった」ことが休刊の直接の理由だとしている。いっぽうで、小学館は
「従来提供してきた実践的な性教育情報が、逆に“おとな世代”で不足している」
と新たな市場の萌芽に着目。30代以上に向けた教育雑誌を新装刊し、新たな事業の柱とする。
具体的には、来年1月から対象年齢を30代以上とした構成で
「ベッドで小学一年生」
を刊行。
「長い童貞・処女生活で、いざベッドインのときも何をしたらいいかわからないという成人に、必要な知識を楽しんで身に着けてもらえるような誌面を提供する」
という。初回付録にはゴム製豪華避妊具がつき、100冊に1個の割合で「レアな穴あきバージョン」が封入される。小学2年生以上向けも順を追って発刊される予定で、「ベッドで小学六年生」は「今夜からできる松葉くずし」「捕まらない羞恥プレイ」とかなりハイエンド向けな内容になるとのこと。
同社では、性教育以外にも「社会人ほど企業コンプライアンス意識が低い」という潜在的ニーズに着目。「ブラック企業小学一年生」という学年誌の企画も検討しており、「損失隠しを見て見ぬふりする10の方法」など悩める社会人に朗報なハウツウを提供するとのこと。日本の名門上場企業をスキャンダルまみれにした某外国人取締役には、ぜひ定期購読してほしい内容だ。