JR四国(本社:高松市)の泉雅文社長は27日、JR全国6社中で唯一導入していない交通系ICカードについて、
「まず、うどんから導入する」
方針であることを明らかにした。順調に行けば2014年度までに導入する意向を明らかにした。独自規格ではなく、先行する他社のカードネットワークに乗り入れをする方針。
「セブンイレブンがない」といった状況でわかるように近代文明から取り残された僻地である四国は、鉄道についても普及率が低く費用対効果が見込めないためにICカード導入が見送られてきた。そこでJR四国は、朝昼晩に加えおやつにも夜食にも、そして離乳食にもうどんを食べる習慣のある香川地域に着目。ニーズの見込めるうどん店での決済に導入することで利用客の外堀を埋める方針を決めた。
当初は香川県内の主要うどん店8千店舗に同社が費用負担することによりカードリーダーを設置。24時間、電子マネー決済でうどんを食べられ、トッピング・替え玉も自由という環境を確立する。チャージは店頭端末によるセルフサービスとなる。
泉社長は「うどんのゆで汁のようにじゃぶじゃぶと使ってほしい」と抱負を語る。いっぽう、提携先カードネットワークについては
「福岡の“Umaca”が望ましい」
と語るが、そんなカードはないとの記者の指摘に「うそ? マジで? ぜったいありそうな名前なのに」と驚いていた。