日本をしょって立つ中堅層である40代男性のパラサイト率が、20代の若者のおよそ2倍にものぼることが厚生労働省の調査でわかった。同省が毎月発表する「労働力調査」6月分報告書がまとめたもの。
「最近の若いモンは…」
が口癖である中年男性のレゾン・デートルを脅かしかねない新事実と言えそうだ。
調査によると、
「企業などの雇用主から自立して生きている」
ことを示す指標(完全失業率)が25~34歳の男性では5.2%だったのに対し、35~44歳では2.7%と低迷。
中年男性の「社畜率」が若年層の約2倍
にのぼるという、驚くべき事実が明らかになった。
追跡調査によれば、20代の若者は企業にパラサイトしないために家族と団結して同居したり、アニメ・フィギュアなどニッチな財物に特化した消費行動をとるなど、経済の多様化を実践する意識の高さも判明したという。いっぽう、中年以上の男性は「最近買った本」について9割以上が「国家の品格」を挙げるなどレミングの群れのように均一化した嗜好を示しており、
「日本経済のモノカルチャー化を引き起こしかねない」
という害毒ももたらしている。
識者は、
「40代といえば江戸時代には奉公先からノレン分けしてもらい、独立するのがあたりまえだった。中年以上の社畜を容認しない政策を、政府は推進すべきではないか」
と分析。警戒心を強めている。