いよいよ2010年も大晦日。新年に切り替わるときが刻一刻と迫っている。同時に切り替わるのが一年をつかさどる“干支”だが、この厳格な干支をめぐって不埒なサギをおこなう者がはびこっていることが、31日までにわかった。警視庁では「だまされないように」と注意を呼びかけている。
都内台東区在住の袴田チヨさん(72)も、サギの被害に遭ったひとり。今月30日のこと、チヨさん宅に「来年の方から来た者ですが」と
「来年の干支」
を名乗る動物が訪ねてきた。動物は来年から「干支への税金支払いが義務づけられる」として3万6千500円を騙し取り、いずこへともなく飛び去って行った。
同様の被害事例は都内だけですでに200件を超えており、警視庁は同一犯による悪質なサギと見て捜査を進めている。犯人の風体は
「白い大柄な鳥ふうで、あたまに“ウ”という字の看板を掲げていた」
という。
来年の本当の干支であるウサギさんは
「日本の伝統である干支を悪用するとは許しがたい暴挙。誰だかわからないが、犯人を早急に見つけ出せるよう微力ながら協力したい。サギ、ダメゼッタイ」
とコメントしている。