古来から宇宙に魅了された人々のあいだで常に議論を呼んできた「この宇宙には知的文明はどのくらい存在するのか」という疑問について、最新の研究に基づき新たな考察結果が発表され話題を呼んでいる。それによると、なんとこの銀河に存在する知的文明の数は
「わずか10以下」
だという。この数値は「知的文明が存在する」という学説の中でももっとも少ないものであり、学者のあいだでも驚きをもって迎えられている。
研究をおこなったのは、スペイン・マラガ大学のカルロス・コッタおよびアルバロ・モラレス両博士。博士らは、実際に天の川銀河内の各惑星の光学観測をおこない、
「知的であると呼ぶにふさわしい文明」
の数をカウント。その結果、該当する文明の数はわずか9~10(博士により判断基準が異なるため誤差を含む)であったという。
今回、「知的だ」と判定されカウントの対象になった文明の一例が、こと座γ星系第2惑星のシシカバブー文明。シシカバブー星人は高度に発達した共感(エムパス)能力のため、その歴史においてケンカや戦争といった野蛮な行為をおこなったことが一切なく、代わりの昇華行為として発展した詩作や作曲は種の垣根を越えて感動を呼び覚ますという。ほかには、代謝が極端に低いため他の種を殺生せず光合成のみで生存が可能なベテルギウス第24惑星人も、住人全員が常に瞑想にふけり宇宙の真理を探究している姿が知的だと認められた。
コッタ博士らによれば、こうした知的文明が存在するいっぽうで「野蛮な文明」をもつ惑星はわれわれの地球をはじめとして30億以上も確認されているとのこと。これらの星では日々戦争や差別・ネット上でのくだらないいさかいなどが繰り広げられ、匿名掲示板に「工作員乙。プギャーry)」などと非生産的でおぞましいコミュニケーションばかりがおこなわれているという。博士は、
「ぞっとした。あんな野蛮な文明を放置しておいたら、いつ攻め込まれて宇宙戦争になるかわからない。死ねばいいのに」
と、「万一のため核による惑星先制攻撃の準備をすべき」と主張している。