われわれ日本人の周りにふんだんに満ち溢れている空気。なんと、中国人が全国各地でこの空気の大規模な買収に乗り出していることが、13日までに東京の地方紙である産経新聞(発行部数187万部)の取材で判明した。現行法では外国企業による空気の買占めを制限する規定はなく、このままでは日本国内の空気資源が逼迫の危機にさらされることは必至だ。
産経新聞の調査によると、中国による空気の買占めは1972年の日中国交正常化以来ひっそりとおこなわれていたという。当時は
- 来日した中国人が日本の空気を吸い込み、持ち帰る
- ボストンバッグやスーツケースの中に空気を取り込んで持ち帰る
など、小規模な買占め方法が主流だった。しかしその後、中国の工業化・経済発展が進むにつれ手口が大規模かつ悪質に。テレビ・パソコンなど、日本から輸出される家電製品筐体内の空きスペースに空気を隠し中国本土に送るという、密輸さながらの手法で大量の空気が中国人に奪われるようになった。
特に最近では中国の内需拡大で家電輸入量が増えているため、こうした悪質な手口で買い占められる日本の空気容積が急増しつつある。
「日本は空気資源に恵まれているとはいえ、こうした買収に歯止めをかけなければいつかは国土から空気が失われ真空になってしまう。安全保障上ゆゆしき問題だ」
と警鐘を鳴らすのは、産経新聞の阿比留瑠比記者。
「2009年現在の日本の総面積は37万平方キロ。地表から100キロ圏内を領空と定義しても、わが国にはわずか3700万立方キロという限られた空気しかない。中国による“空気強奪”をなんとか阻止すべきだ」
と訴える。
ネット右翼論壇の「空気を読む」能力には定評のある空気専門紙・産経だからこそ得られた今回のスクープだが、政府の反応は鈍い。外資による空気買収を管轄する官庁がないのはもちろん、与党内でもまったくと言っていいほど対応策は話し合われていない。上智大学名誉教授の渡部昇一氏は、
「国益を考えれば今すぐにでも外資による空気取得に規制を科すべき。もはや待ったなしだ。日本海沿岸に掃除機を大量に配備し、空気を吸い取り返して中国に目にモノ見せてやることも検討する必要があるのではないか」
と指摘している。