テレビCMで「モコモコがカワイイ!」と人気急上昇の珍獣アルパカ。ブームの震源地である栃木県那須町のテーマパーク「アルパカ牧場那須ビッグファーム」は連日、観光客で大にぎわい。この週末も大勢の親子連れが訪れ、アルパカが主食のしもつかれを反すうして食べているようすを初めて見た子どもたちは、一様に驚きと感心の声をあげていた。
もともとアルパカは、栃木県が来るべき茨城県との最終戦争
「アルマゲドン」
に備えて開発した非ヒト型決戦生物。栃木県農林試験場と宇都宮大学・自治医大が協力して遺伝子組み換えで生み出した。かわいい風貌で周囲を油断させつつ、茨城県がいつ攻めてきても発見できるよう、長い首をフル活用して県境を監視するのが主目的となっている。モコモコの毛と長いまつげは核が使われた際に放射性物質を取り込まないよう設計されたものだ。
また、茨城が福島・群馬と手を組み“IFG包囲網”で篭城を迫られたときに備え、県内で自活するために貴重な食料を生み出す役割も期待されている。アルパカは空中の炭素や残飯を収集、栃木名産しもつかれに原子変換して口から吐き出すことができるのだ。また、吐き出したものが余ればまた食べて反すうし、長期保存することも可能。栃木県の福田知事は
「アルパカがいればわが軍はあと十年は戦えるっぺや」
と語っている。
15日にはCMでアルパカと共演中の女優・成海璃子さんもかけつけ、親交をあたためるイベントが。席上、アルパカがしもつかれを反すうするようすを見た成海さんが、思わずもらいゲ…もといもらいしもつかれを生産するハプニングはあったものの、おおむね好評。見学の親子連れが顔を青ざめさせながら自家用車で帰途につくのが印象的だった。