徳島県で産地偽装されたわかめが出回っていた件が問題となっているが、被害事例がついに東京でも発覚。しかも、だまされたのは与党所属の現職国会議員! 怒り心頭の議員センセイを前に、県や行政はいやがおうでも真摯な対応を迫られることになりそうだ。
「あんなウソがまかり通っていいわけがない! 許せない!」と、偽装わかめの被害に遭った経験を怒りもあらわに告白したのは、自民党古参の越後屋藤兵衛衆議院議員(65)。事件が起きたのは先月10日ごろ。昵懇にしている大手ゼネコンから
「日ごろ便宜をはかっていただいているお礼に、若くてピチピチのわかめ酒を用意しました」
と連絡を受け、喜び勇んで永田町の指定された料亭にむかったときだった。
悲劇が起きた。そこに待っていたのは、どう見ても50はくだらないおばさんだった。しかも、開き直ったおばさんは
「あんた! こっちだって恥ずかしいのをこらえてやってんだよ! いまさらチェンジなんてきかないよ!」
と、いやがる越後屋議員にむりやり自家製わかめ酒を飲ませたのだという。
「まさに悪夢だった」と議員は語る。
「わかめ酒というより“ひじき酒”だった。味は思い出したくもない…」
議員の告発を受けた厚生労働省は「早急に実態を解明したい」と新大久保・鶯谷に調査員を派遣。くだんのひじき酒の主を追跡中だ。心にまでひどい傷を負わせる食品偽装。国を挙げての本格的な取り組みが必要と言えるだろう。