「バレンタインデーは醜い争いのもと。過ちを繰り返すのなら2月14日に武力介入をおこなう」─あのガンダムが、いよいよバレンタイン根絶に乗り出すことがあきらかになった。24日までに各報道機関に予告メッセージが届けられたもの。はたして彼らは救世主なのか、それとも稀代のテロリストなのか。バレンタインがひとつの天王山となりそうだ。
予告メッセージは、各地のデートスポットなどに場違いな介入を繰り返している私設童貞組織
「アレシタイ・ビーイング」
の名で届けられた。例によって、同組織の創設者と目されるイオリア・シュヘンベルグ博士によるビデオメールの形式を取っている。メッセージの中でアレシタイ・ビーイングは
「私たちの活動目的は、この世から恋愛にまつわる醜い争いを根絶すること。決して自らの利益のためには行動しない。すべての恋愛行為に対して武力介入をおこなう」
と主張する。
具体的な作戦内容としては、機動兵器「ガンダム」を派遣しての
- 各地「ゴディバ」支店の焦土化
- 新千歳空港での「ロイズ」チョコレート買い占め
- コートジボアールのカカオ畑焼き払い
などを予定。実施されたくなければ「10~48歳までの女性にチョコレートをもたせた生け贄を捧げよ」とも要求している。
これに対しユニオンなど各勢力は「アレシタイ・ビーイングはテロリスト以下。みっともない童貞のひがみであり、世界は決してくだらない要求に屈しない」との姿勢を崩さない。いっぽうで一般大衆の中には
「もうバレンタインには疲れた。やめてほしい」
と同調する世論も散見される。アレシタイ・ビーイングがより広い支持を集め“救世主”となるのか、それともテロリストの汚名に甘んじることとなるのか。来月14日の戦果ひとつにかかっていると言えそうだ。