9月30日までに一千億円弱を投じ阪神電鉄株を約40%保有する大株主となった村上ファンド。阪神幹部は「友好的な投資ということだったのに話が違う」と動揺を見せる。「村上氏の目的もよくわからない。阪神球団に恨みをもつ何者かがバックにいるのではないか」とささやく声もある。弊紙が村上ファンドに近しい事情通に取材したところ、裏で糸を引く外国人の存在が明らかになった。
「氏名はごく一部の村上氏側近しか知らない。だが恰幅のよい白人老紳士だ」と匿名希望の情報提供者は語る。やはり阪神買収を指図する黒幕はいたのだ。
六本木ヒルズの村上ファンド事務所によく出入りするという人物も、この謎の老紳士を見かけたことがあるという。
打ち合わせに来るのは決まって深夜2時ごろ。雨も降っていないのに全身ズブ濡れで、ヘドロのにおいを漂わせていた。右手にステッキを抱えメガネをしている。微笑みを浮かべいかにも「やさしいおじいさん」という風体だが、あれは作り笑いだね。目は笑っていなくて何をしでかすかわからない怖さを感じたよ
ヒルズの案内嬢のひとりは「その方でしたらお話ししたこともあります。南部なまりの英語を流暢に操っていらっしゃいましたわ」とか。
この老紳士、風体と「かなりの資本をもっているらしい」という以外のことは一切わかっていない。ただ、阪神に強い恨みを抱いているのは確かなようだ。内部事情通は
彼が村上氏を叱責しているところを偶然見かけたことがある。
「道頓堀に落とされた
この悔しさを忘れはしない
チキンを売ったこの金で
阪神を必ず支配する」
と怒声をあげていた。村上氏はただうつむくばかりだった
と証言する。
弊紙ではさらに詳細を追っていく予定だ。