加工肉、地方の名産品などさまざまな食品で賞味期限などの偽装が発覚している昨今。こんどは寺の住職が食品偽装に関与していたという一大スキャンダルが発覚した。仏事にたずさわり高度な道徳観念が必要とされるはずの人物が起こしたモラルハザード。食品業界の闇の深刻さが、改めて浮き彫りになった。
問題が発覚したのは京都府内の寺。調べによればこの寺の住職は、おいしい水あめを
「風下にいるだけで死ぬ猛毒」
と偽って表示。自室に保管していたJAS法違反の疑いがもたれている。
内部告発した匿名希望の太郎冠者さんは、
「高価な掛け軸を破り大切なうつわを割ってしまい、毒を飲んで死のうと思ったら甘かったのでびっくりした。われわれをたばかったことに強い憤りを覚える」
と話す。
いっぽう住職側は、事件については「捜査中なのでコメントできない」としているが、掛け軸とうつわの弁償については「別問題」として太郎冠者さん・次郎冠者さんに求めていく方針だ。