東京都議会は電車内での糸電話使用を全面禁止する条例を可決。即日施行した。公共の場で糸電話使用を制限する試みは全国でもはじめて。
混雑した車内での糸電話の利用は健康被害を引き起こすとして早くから指摘の声があがっていたが、実際の運用は個人の良識にまかされてきた。一部私鉄は糸電話専用車両を設けるなど対策に努めているものの、“糸弱者”対策としては不十分との声も強い。
しかし7月、車内で使用されていた糸電話の糸に首をひっかけて中学生が死亡する事故が起きると議論が活発化。超党派の議員連が結成され今回の条例を実現する原動力となった。とはいえ「糸電話と健康被害の因果関係はいまだ科学的に立証されたわけではない」と批判する識者もいる。糸電話の監督省庁である総務省では「(全国規模での対応は)事態の流れをよくみて検討したい」と話す。
- 2005
- 08/28 22:13