開会式が今月末に近づいている「世界バカ首脳大会」。日本勢の活躍に期待が寄せられていたものの、有力選手の出場辞退という直前の番狂わせで先行きに暗雲が垂れ込めている。代わって優勝が確実視されるのが、脂ののったベテラン選手が好調なアメリカだ。
例年カメルーンのバカで開催されるこの大会。ここ数回、日本選手が思いのほかふるわずメダルを逃してきたため、日本LDP(低能ダメバカ協会)は選手の基礎力に重点をおき強化合宿を繰り返してきた。その結果、「国語力」「算数」「歴史」の3部門で「メダル間違いなし」の有望選手を育て上げることができた…ハズだった。
だが、大会まで一ヶ月を切った今月はじめ、この選手が突然遁走。LDPは急きょ代役を送り出さねばならなくなった。とはいえ準備期間不足はいかんともしがたく、とても世界レベルの強豪と渡り合えるような選手は調達できずじまい。関係者からは「もっと適任なバカがいたのではないか」という声も聞かれるが、その候補も「マンガしか読めない」「人相が悪い」程度で決定力不足。「今年は入賞はまずムリ」というのが客観的にみた共通認識という。
いっぽう、ここ7年ほど、大会に王者然と君臨してきたのがアメリカの選手。もはやベテランと言ってもおかしくない年齢にもかかわらず、さらに腕を磨くことに余念がない。開会を前にした25日には国連演説を介して「識字」「国際関係論」部門で新技を披露、報道陣を嘆息させた。「テロ対策」「健保制度」「プレッツェルのどつまらせ」などと合わせて前代未聞の「全部門制覇」もありうる─と見る向きもある。今大会は日本よりも宗主国選手の活躍を期待して観戦したほうが楽しいかもしれない。
- 2007
- 09/26 21:11