舛添要一厚生労働相は11日、新しい働き方を提案する法制度として「家族だんらん法案」の成立に尽力していく方針を明らかにした。残業代をゼロにすることで家族のだんらんを取り戻すのが主眼のこの法律。経団連などが歓迎するのはもちろんだが、成立前に先行して導入されている職場では働き手からも「家族との時間をもてた」と感謝する声が次々と寄せられている。
「久しぶりに会ったおばあちゃんは、優しくほほえんでぼくを迎えてくれました…」
と話すのは、都内IT企業に勤める田中芳次さん(29)。田中さんの会社はモデルケースとして二十年ほど前から家族だんらん法を試験的に適用されている。田中さんも制度を活用し、月250時間程度のサービス残業を自発的に行って生産性を高めていたところ、今年6月にオフィスのトイレで突然倒れた。
昏睡状態に陥った田中さんは、美しい花が咲き乱れる世界で去年亡くなったはずの祖母と再会。運び込まれた病院で意識を回復するまでの一日半のあいだ、水いらずで家族だんらんを楽しんだという。
「おばあちゃんとはもう二度と会えないと思っていたのに…家族だんらん法、最高です。こんなすばらしい体験はできるだけ多くの人と分かち合いたい」
と正式な成立に期待する田中さん。
いっぽう舛添厚労相は、法案に反対する者には
「ろうやに入ってもらう」
と強制収容所送りにすることを明言している。収容所で獄死すれば死別した家族とのだんらんが可能になる。賛成しても反対してもだんらんにひたれるというすぐれて博愛的な思想に、ネット上の掲示板では「舛添氏は菩薩の生まれ変わりではないか」という声すら聞かれる。実母を介護し死を看取った経験が、愛情あふれる政策に反映されているということなのか…。愛を呼ぶだんらん法の早期成立が望まれそうだ。