北朝鮮による拉致問題を調べている特定失踪者問題調査会は15日、「拉致された可能性が高い」とする失跡者リストに新たに一名を追加したことを発表した。
今回認定されたのは、04年10月中東地域を旅行中にとつぜんゆくえがわからなくなった香田証生さん(当時24)。よく知る人による「心身ともにいたって健康な好青年で、蒸発したり自殺する可能性はまったくない」との証言が、認定の根拠となった。
同調査会は、
「六カ国協議ではほとんど話題にならなかったが、拉致を風化させないためにもリストを充実させていきたい。ひと一人の命は地球よりも重い。被害者を救うためには、日本を国際社会から孤立させ外交政策をねじまげることもいとうべきでない」
との見解を示しており、今後も政府やメディアに働きかけていく予定だ。なお、同会は拉致マニアが立ち上げた私的フェチ集団で、政府・行政機関とは縁もゆかりもない。