警察庁主催の「バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」は6日、海外で絞首刑をまねた子どもの死亡事故が相次いでいることについて、
「バーチャルリアリティと現実の区別がつかない子どもが増えているためだ」
と原因を指摘。国内でも早急な対策が必要との提言をまとめた。
アメリカ・カナダなど海外では、フセイン元イラク大統領の死刑映像を視て真似る子どもが続出。死亡するケースも複数報告されている。この件について同研究会は
「・旧イラクが大量破壊兵器を所持していた
・旧イラクがアルカイダを支援していた
などといった、バーチャルリアリティな情報が蔓延したことが原因。これ以上バーチャルを放置しておけば、真実を見極めることのできない子どもの被害は増えるいっぽうだろう」
と厳しく糾弾。国内で同様の悲劇が繰り返される前に、日本政府も
- アメリカの「テロとの戦い」という実態のない錦の御旗に諌言を呈する
- 不法なイラク派兵を即時停止する
- 世界のみんなとなかよくする
といった現実的な対策をとっていくことが大事だと結んでいる。
バーチャルリアリティに詳しい神戸大学工学部の塚本昌彦教授は、
「日本の子どもたちはアニメ・ゲーム・成年コミックに親しむことでフィクションとのうまい付き合い方に長けているが、これ以上
- 日の丸・君が代で人間力アップ
- 憲法改正で美しい国へ
などというバーチャルがはびこれば、弊害で死亡例が出てもおかしくない」
と、今回の提言に大いに賛同している。