ソニーコンピュータエンタテインメント(SCE)が11日発売した新型ゲーム機「プレイステーション3」。都内では量販店に大勢の行列ができるなど異例のフィーバーを巻き起こしたものの、購入した消費者のあいだからは早くも
「不具合がある」
との声が寄せられている。
問題となっているのは、PS3に同梱されているゲームコントローラ。今回の機種からワイヤレスタイプとなったコントローラは、電源供給に内蔵のリチウムイオン電池を使用しているが、この電池が「爆発してくれない」との報告がネットで多く寄せられているのだ。
ソニー製リチウムイオン電池といえば、軍事用途にも認められ世界各地でその威力を発揮してきた危険物。しかし、日米で発売から24時間以上が経つ今も「爆発に成功した」とのレポートは一件もない。聡明なネット利用者は匿名掲示板などを中心に、
「期待して買ったのにまったく役に立たない。無償交換を」
とSCEを追及する活動をはじめている。
いっぽうSCEの久夛良木健社長は12日夕方、都内で記者団のインタビューに答え、
「いつ爆発するかわからないのが仕様。そういうふうにつくった。高名なテロリストに爆発がいつ起こるかわからないからと文句を言う人はいない。それと同じ。PS3は私の娘」
と悪びれないようすを見せている。「ソニーの初期ロットは不具合だらけのはず」と期待して買った消費者の怒りは、当分おさまりそうもない。