千葉県松戸市で人気を集めていた名物博物館が、開館からわずか3年で移転に伴う閉鎖を決定した。地元民や熱心なファンに困惑を呼ぶいっぽう、急な移転が決まった背景には
「政界と大企業の癒着があるのではないか」
とささやかれている。
疑惑をもたれているのは、松戸市駅前にそびえる
「モビルスーツ博物館」
だ。国の委託を受けた財団法人が三年前に開館し、めずらしいモビルスーツの動態保存などでちびっ子たちだけでなく、専門家からも高い評価を受けてきた。しかし、同館はこの8月末での閉館を急遽決定。年度内に静岡県に移転することを松戸市役所に通告してきた。同市では、
「モビルスーツ技術を学べる数少ない施設だったのに。貴重な観光資源でもあるし残念」
と話す。
しかし、移転のきっかけは不明瞭だ。引っ越し先の静岡市では大手家電メーカーにして業界トップシェアを誇る「アナハイム・エレクトロニクス社」の工場が、昨年本格稼働をはじめたばかり。同社は先の大戦後に吸収合併を繰り返して大きくなった財力を武器として、工場に隣接したテーマパーク
「アッガイランド」
の建設を進めており、一帯をモビルスーツの複合娯楽地域にすることを目指している。博物館を招致することでさらに同地域の経済的価値を上げようと、政界に不当な働きかけをしたとしても想像に難くない。
実際、アナハイムのライバル企業・ツィマッド社の社員は、
「ア社の社員が監督官庁の役人宅に“マスターグレード・ジム”を大量に送りつけたという話を聞いている。移転が決まったのは明らかに買収工作の成果」
と憤る。これが真実なら、公然と行われた収賄で明日の小国民教育と安全保障上重要な施設の移転が決まったことになる。明白な犯罪だ。
モビルスーツに詳しい軍人のケロロ軍曹さんは、
「ポコペン人の腐敗ぶりは許し難い。今のうちに松戸に行ってバンダイ驚異の技術力を満喫しておかなければであります」
と話している。