さまざまなビジネスアイデアを駆使して過酷な労働環境を乗り切る──いわゆる「life hack」の窮極版がIT企業会社員のあいだで大流行。社会問題を引き起こしかねないほどの広がりを見せていることから、関係省庁が対応に苦慮している。
life hackは、月100時間の残業も当たり前といわれるIT業界で、IT土方たちが悲惨な職場の現実から目をそらし
「自分はシアワセ」
「自分はデキる」
と思いこむために編み出した、さまざまなどうでもいいテクニックのこと。ビジネスの現場では、
- ポストイットをやたらに無駄遣いする
- 新しいメモ帳をいくつも買い換えてためこむ
などの副作用を引き起こしているが、それほど実害がないことからこれまでは黙認されてきた。
しかし、今年5月ごろからネットを介して
「丈夫な縄一本で、
すべての問題を解決する“窮極のlife hack”」
が流行。当局も看過できない事態を引き起こしつつある。このlife hackは、通称
「ハングマン」
と呼ばれるもの。会社のかもいに縄をかけ、重力の作用だけで現世のあらゆる仕事を一瞬で「なかったこと」にしてしまうという。
調査によると、ここ二ヶ月間で納期に苦しむIT土方約2,000人がこのlife hackを実践。厚生労働省は
「今のままでは今年の自殺者数が4万の大台に乗ってしまう。
3万台だったらゴマかせたのにちょっとマズい」
と危機感を募らせている。一部の過激なlife hack主義者は職場に散弾銃を持ち込んで乱射する
「ボウリング・フォー・コロンバイン」
という技を開発中だともささやかれており、IT現場のカオスはまさに予断を許さない状況だ。