日本文学振興会は14日、「第144回芥川賞・直木賞(平成22年度下半期)」の選考会を都内で開き、芥川賞に元俳優の水嶋ヒロさん(本名:齋藤智裕)の「KAGEROU」を選出したことを明らかにした。水嶋さんは昨年同作品で鮮烈デビューを飾ったばかりの新人で、新人発掘という同賞の使命を大いに果たしたかっこうだ。
水嶋ヒロさんは、「天の道を往き総てを司る男」の異名で知られるリア充。3歳のころ、父と妹を妊娠中の母がネイティブにより殺害されるという被害に見舞われながらも、美人の元アーティストを嫁さんにもらったり、ポプラ社大賞を受賞したりという豪運の持ち主でもある。
選定の理由について委員からは
「どうでもいいことを薄っぺらく書く透明感に、新人としての可能性を感じたため」
と話している。
受賞のコメントを求められた水嶋さんは
「おばあちゃんは言ってた。文学賞なんてどうせ文壇の内輪話なんだから、おまえがもらったっていいんだよ、と」
と語っていた。