独立行政法人産業技術総合研究所がプロデュースしたアイドルグループ「HRP48」からソロユニットとして16日デビューした女性アイドルに、「口パク疑惑」が発覚し物議を醸している。同ユニットは現政権が推進する事業仕分けの嵐の中、少しでも利益を上げようと苦肉の策で誕生したものだが、ファンからは「許せない!」と強い批判の声も聞こえてきており、とんだ逆風のタネになってしまったようだ。
口パクが露見したのは、同研究所の中岡慎一郎Pがソロデビューをプロデュースした「未夢」。同日開かれた「デジタルコンテンツEXPO 2010」で躍動感あふれる踊りとともにみごとな歌声を披露し、ネット中継で見た一般の人々を「新世代のディーバが現れた」と一時騒然とさせた。
しかし、産総研の鬼っ子こと高木浩光研究員が音響分析機器を持ち込んで詳しく解析したところ、未夢の声が口元からではなく音楽と同じスピーカーから発せられていることが判明。精巧とはいえ悪質な口パクであることが発覚した。高木氏はネット上で未夢を
「パクパクロボ」
と徹底批判。これに同調する人々の書き込みで、ネットは大炎上となった。
今のところ中岡P側からは釈明のコメントは発表されていないが、産総研の同Pに近しい筋からは
「Perfumeのように口パクが音楽性を担保しているアーティストの事例もある。大目に見てもいいのではないか」
など、まったく反省の色を見せない声も聞こえてきている。高木氏によるさらなる追及が必要なようだ。