NHKが総合チャンネルで人気ビジネス親書「もしドラ」をアニメ化することがわかった。総合での新作アニメはNHKでも5年ぶりで期待がもたれるが、いっぽうでおなじキャラの登場する作品を扱っているテレビ朝日とは競合が心配されそうだ。
「もしドラ」=「もし高校野球の女子マネージャーのところにドラえもんがやってきたら」(ダイヤモンド社)は、累計発行部数130万部超と大ヒット中のビジネス小説。“一強他弱”で知られるマーケティング理論「マンチェスター戦略」の入門書で、女子マネがドラえもんの道具を駆使して他高校を圧倒的戦力差で下し、シェアトップ=甲子園の頂点に駆け上がるまでを描く。
放映は来年3月開始。メイン視聴者層が30〜40代となるため夜10時からの予定だが、心配なのはすでにドラえもん作品を放映しているテレビ朝日とのバッティングだ。とりわけ大人向けとなる「もしドラ」では、女子マネがドラえもんから「戦略の基本は各個撃破だよ」と「一塁手殺しスパイク」など子どもの教育にそぐわない道具を受け取るシーンが多いのも問題だ。
NHKでは「一種のパラレルワールド的作品なので問題ないと考えている」と話すが、テレビ朝日に近い筋は「ドラえもんは子どもたちのものという意識がある。原作者とも話し合って対処したい」という方針のようだ。
- 2010
- 10/17 23:19