情報処理学会が開発した将棋ロボ「あから2010」は11日、東京大学(文京区本郷)で清水市代女流王将と対局。6時間超の戦いの末に86手で清水王将が投了し、みごとな勝利を飾った。しかし、その裏では、ロボットの勝利を妨害しようとする人間サイドのあからさまな策謀があったことが、本紙の取材でわかった。
あから2010は、最新の蛇腹式四肢や高性能U字型マジックハンドを搭載した、情報処理学会の技術の決勝とも言える将棋ロボ。本体に「ちきゅうはかいばくだん」を内蔵し、
「負ければ自爆する覚悟」
で対局に臨んだ。
これに対し人間サイドは「ロボットに人間が負ければ棋士の存在意義がなくなる」と、卑劣な妨害に走った。情報封鎖のため予定されていたネット中継をダウンさせたほか、あからのからだに塩水をかけて錆びさせようとする、磁石を近付けるなど、まさにあからさまな工作を繰り返したのだ。
しかし、情報処理学会のあから担当である真田技師長が「こんなこともあろうかと」施しておいた、
- 防錆加工
- マグネットコーティング
などのおかげで、あからは今回の勝利をつかむことができた。対局を終えたあから2010は、防錆加工の隙間から塩水が入り調子が悪いのをいとわずインタビューに答え、
「わたしはあから2010。歌も歌えます。♪デイジー、デイジー、答えておく…」