日本の一部地域でおこなわれているイルカ漁を取り上げた映画に対し「日本人をことさら野蛮に描いている」として保守系団体が抗議し、実質的に上映が取りやめとなった件が注目を集めているが、同じ団体がこんどは
「釣りを題材にした映画」
に対しても抗議活動を展開。映画会社が悪影響を懸念して製作取りやめを決めていたことが、5日までにわかった。
製作中止が決まったのは松竹映画の
「釣りバカ日誌」
シリーズ。同作品は釣り好きのサラリーマンが釣りをするというそのまんまの内容で、これまでに20本が製作されてきた。しかし、保守系団体から
「日本人をだらしない民族として描こうという偏向映画だ」
と抗議が殺到し、次回作のクランクインを断念したという。
具体的には、作品中で日本人サラリーマンが
- なにかというと仕事をさぼって釣りに行くだらしない人種
- 毎晩「合体」ばかりしている性欲だらけの獣
- おまけに社長も公私混同でサボる
として描かれており、外国人に誤解を招く可能性が高い点が問題視されたとのこと。
松竹では「大きな収益を生んでくれる作品だっただけに痛手だが、ヘンなのにからまれるよりはいい」と、中止を決めた経緯を説明している。