開会中の臨時国会で、「民主党の新人議員からのヤジが激しい。友愛の心に反する」と自民党議員が批判したことについて、民主党の一年生議員らからなる「民主党若手友愛会」は24日、
「友愛にはさまざまなかたちがあり、ヤジが飛び交っても友愛となるケースもある」
と反論する声明文を発表した。友愛は鳩山首相が掲げる第一の公約でもあるだけに、多様性があるとの新解釈は大きな波紋を呼びそうだ。
若手友愛会が出した声明によると「友愛は、ただ静かに手をつなぎあっていれば育まれるというものではない」とのこと。中でも、ヤジを飛ばしている新人たちが信奉しているのは
「バンカラ型友愛」
だという。これは、好敵手を見つけたら“とりあえず相手と闘う”ことで友愛を深めるもの。ヤジを飛ばすのはもちろんだが
- ゲンコで殴り合う
- 子分のメガネを人質に取る
- 崖の上の野原で果たし合いをする
- 夕日が差し込むなか、お互い力尽きるまで殴り合う
- 相手の実力を認め合う
というステップを踏んで成立するため、今回の議場のようなケースはなんら友愛違反ではないという。
また、一部急進派が信奉するのが
「ジャイアン型友愛」
だ。これは「なまいきだぞ野党のくせにー」などとヤジを飛ばすのにくわえ、
- 「おまえのものはおれのもの」という最強理論を展開する
- むりやりリサイタルを聴かせる
といったラディカルなものだが、最終的には「ありがとう心の友よー」と友愛を深めることができるというから大したものだ。
若手友愛会ではほかにも友愛のパターンを把握しているとのことで、記者団からは「事業仕分けは“ツンデレ型友愛”なのか」「肉体関係で育まれる友愛もあるのか」「やおいも友愛に入るのか」との質問が相次いだが、担当者は「夜空に輝く星にふたつと同じものがないように、友愛のかたちもまた千差万別だ」と答えるにとどまった。