「ライ麦畑でつかまえて」といえばアメリカの名作文学として名高いが、スウェーデンの出版社が同作品の続編出版を予定しているのに対して、作者のJ.D.サリンジャー氏(90)が差し止めを求めて裁判所に提訴したことが明らかになった。サリンジャー氏は、
「続編が店頭に並ぶと、暗殺要員の洗脳や安否確認ができなくなる」
と訴えている。
「ライ麦~」は、同氏がアメリカの情報機関・CIAによる洗脳兵士育成計画「MKウルトラ」のため執筆した特別仕立ての小説。一見、ふつうのベストセラーのように見えるが文章中に人間の潜在意識に干渉する特殊な文字列が埋め込まれており、読了した者は生きた“暗殺マシーン”と化す。また、暗殺者は書店でこの本を見かけるたび購入するようプログラムされるため、行動追跡と安否確認の機能も兼ねている。「ライ麦~」で洗脳された工作員による作戦として過去には
- ケネディ大統領暗殺事件
- ジョン・レノン暗殺事件
- レーガン大統領暗殺事件
などめざましい成果があがっている。
「そんなものを市中にばら撒いたら危ないのでは」と思われがちだが、これは「ベストセラーはみんな買うだけで読まない。読んだふりだけ」という常識を利用したもの。いわば「木を隠すなら森に」の方法で洗脳道具を秘匿しているわけだ。しかし、無関係な“続編”も店頭に並べばこうした壮大なプロジェクトがすべて台なしになってしまう可能性が高い。サリンジャー氏は、
「近々トップクラスの要人を暗殺したいとCIAが言っているのに。続編など出て間違って使ってしまったら、洗脳がうまくいかなくなってしまう」
と、国家の一大事を理由に出版差し止めを求めている。
また、共同原告として名を連ねており自身もMKウルトラで洗脳された暗殺者であるメル・ギブソンさんは、
「ただでさえ読みもしない“ライ麦~”が家に“大量積ん読”状態なのに、続編が出たら本屋に行くたびに無意識に買う本が二冊に増えてしまう。破産させるつもりか」
と憤りを隠せない。裁判の今後のゆくえから目が離せそうにない。