米映画会社のユニバーサル・ピクチャーズとイルミネーション・エンターテインメントは、人気絵本「ウォーリーをさがせ!」の実写映画化権を獲得した。米娯楽雑誌の2日までの報道で明らかになったもの。「ウォーリー…」は、群集の描かれたページの中から黒めがねに赤白縞模様というこころを病んでいるとしか思えない容貌の主人公ウォーリーを探し出す斬新な内容で、世界的ベストセラーとなった作品。実写映画化はもちろんこれが初めて。ユニバーサルの関係者は
「原作の雰囲気を忠実に再現した“サスペンスホラー”にしたい」
としており、すでにできあがっているプロットも一般報道陣向けに公開した。
あらすじ。「ウォーリーをさがせ!」ブームが去って十数年。かつて世界中で探されまわったウォーリーは長年の逃亡生活からくるストレスのため対人恐怖症となり、心療内科に通院しつつ自宅で療養する毎日をおくっていた。隠れることを芸に日々の糧を食んでいた自分が、今や社会から隠れなければ生きていけない…皮肉なものだ。ウォーリーがそんなシニシズムに浸かっていたある日、恐るべき猟奇連続殺人が発生し世間を震撼させる。被害者を刺殺したあと、その血で着衣をセンスの悪い赤白縞に塗り替えるという残虐な手口。犯人を目撃した者は誰もおらず、警察の捜査もはかどらない。
「自分とは関係ない」と家に引きこもるウォーリーのもとに、差出人不明の荷物が届けられた。中身は犯行に関わったものでなければ入手できないような殺人現場すべての写真と、ただ
「ぼくをさがして」
とだけ書かれたメモ…。ウォーリーは犯人探しに乗り出すことを決意する。これ以上の犠牲者を出すことをやめさせ、かつて彼を探してくれた人々を守るために。そして彼自身の人生と未来を探すために…。
監督やキャストなど詳細はまだ明らかになっていないが、「ソウ」で名をはせたジェームズ・ワン氏に監督就任が打診されており、ワン氏も乗り気だとのこと。原作ファンはもとより、サスペンスホラー好きにも見逃せない一本となりそうだ。