今夏にも「完全に消失してしまうかもしれない」と指摘されている北極圏の氷。想定されていたよりはるかに進行の速い地球温暖化に恐怖を感じるとともに、各国政府には早急な対策が期待されるところだ。世界の頭脳が「白くまを救え」と知恵を寄せ合っているなか、かなり実効力のありそうな解決策が日本から提案され話題を呼んでいる。しかもアイデアを出したのは一介の小学生だ。
注目を集めているのは都内世田谷区在住の小学生・北沢たかしくん(11)。在籍している学校の発表によれば、たかしくんが画期的な北極救済プロジェクトを明らかにしたのは先週の総合学習の時間のこと。担任のよし子先生が世界地図を前に
「この北極圏の氷が、地球温暖化のために消失の危機に瀕しています。みなさんは白くまさんのために何ができますか」
と問い掛けたところ、たかしくんは挙手して黒板に駆け寄り、世界地図を180度回転させた。
あっけに取られる一同を前に、たかしくんはこのように説明したという。
「地図は上のほうが北。こうすれば南極が北極になって、もとどおり氷だらけになるよ!」
教室はどよめいた。確かにこれなら北極に氷が戻ってくる! なんというコロンブスの卵なのか。子どもの柔軟な発想に心が洗われるようだ。よし子先生も感動のあまりいつしか泣き伏していた
この知らせを受けた山谷えり子内閣総理大臣補佐官(教育再生担当)は、
「すばらしい解決策だ。戦後民主主義とゆとり教育の悪弊を排すべくおこなってきた努力が、じわじわと実を結んできた印象だ」
と絶賛。政府の全力をあげてバックアップしていく方針を示した。夏の洞爺湖サミットでは、各国首脳に「世界地図の上下を逆にするよう」訴え、環境先進国ニッポンをアピールする予定だという。