<床屋政談専門家・松村喜秀さん>
このところ通り魔事件が増えている。体感では昔のおよそ100倍くらいにはなっている感じだ。身勝手な理屈をつけ、何の罪もない人々を襲う。あきれ果てた発想だ。こうした犯罪への対策は三つほど考えられる。ひとつめは、銃やナイフはもとより包丁などの武器を極力入手しづらくすること。いまや食事は何でもコンビニで手に入る。ふつうの人に包丁は必要ないはずだ。もうひとつは防犯カメラの増設だ。凶悪な事件の多い昨今、反対する人は少ないのではないか。筆者も近所の女子トイレなどに防犯カメラを設置しては楽しんでいる。
三つめの対策は、犯罪予備軍である派遣労働者をきびしく取り締まることだ。秋葉原の事件でも容疑者は派遣社員だった。サービス残業もなく気楽に時給で働く無責任な彼らが、犯罪に走る傾向の強いことは容易に想像できる。社会的倫理を身につけたまっとうな社会人に育てるため、
「すべての派遣社員を正社員化し、強制労働に従事させる」
ことを提案したい。どんなに仕事ができなかろうが、どんなに無断欠勤しようが、毎日9時から5時のあいだ問答無用で65歳の誕生日まで強制的に働かせる。年季明けにはもはや通り魔など考えもしない真人間に成長していることだろう。
四つめの対策は「健康な精神は健康な肉体に宿る」という考え方に基づくものだ。通り魔事件の犯人の多くは、外でスポーツもせず家にとじこもってばかりいたという。つまり不健康で家にこもっている人間は通り魔になる危険性が高いということだ。殺人を犯す前に収容所に隔離すべきだというのが筆者の主張である。とりわけ75歳以上の後期高齢者については病がちで寝たきり率が高く、いつ通り魔に走ってもおかしくない。
「後期高齢者は全員特別養護老人ホームに収容し、1人につき3人以上の介護士をつけて厳重に監視する」
必要がある。毎日減塩の味気ない食事を摂らせる、天然の紫外線を照びせる─などの拷問で更生をうながすのである。
そしてもうひとつ。人間として親として当然おこなうべきことがある。それは子どもに愛を注ぎ込むことだ。愛とは自分を犠牲にしてでも子を守りたいという気持ちである。もし仮に、子どもを傷つける学校の先生がいたり、長い時間診療を待たせたあげく誤診する小児科医や産婦人科医がいたら、私は誰はばかることなく
「教師を殺したい!」
「医師を訴えたい!」
と叫ぶだろう。冷静には振舞えない。親として学校に乗り込むくらいの気持ちを持っている。とにかく厳罰化が必要だ。