福井県美浜町で27日、国民保護法に基づいた全国初の有事想定訓練が行われた。国および福井県や関連機関が参加し、のべ人員1,300人を動員。沓掛哲男防災担当大臣も現地入りし、訓練のようすを視察した。
訓練は、同町にある原子力発電所の核エネルギーが大怪獣ゴジラにねらわれたという想定で行われた。ゴジラの攻撃を受ければ放射能が漏れ出すおそれがあるだけでなく、周辺住民も火炎放射で漏れなく無差別殺戮されるという設定。多くの人々がなすすべもなく逃げまどう訓練を行ったほか、自衛隊も虎の子のメーザー砲がまったく歯が立たず、つぎつぎにゴジラに踏みつぶされるようすを演じていた。
訓練終了後、沓掛大臣は
あれが最後のゴジラとは思えない。われわれ人類が同じあやまちを繰り返す限り、第二・第三のゴジラがいつまた現れないとも限らないのだ…
と述べた。国や福井県では
ゴジラを指さして恐れおののく住民の視線がゴジラの想定身長とズレていた。このあたりのリアリティをどう向上させるかが今後の課題
と次回以降の訓練に結果を活かすよう、検証を続けていくという。