この4月から、いわゆる「メタボリックシンドローム」の健康診断が義務化。心当たりのある中高年男性は戦々恐々の毎日を送っている今日このごろだが、そんな諸氏のあいだで話題のレストランがある。東京で先ごろオープンしたばかりの
「メタボリックな人の料理店」
だ。メタボリックな人の悩みをズバリ解消してくれそうな頼もしい店名ではないか。さっそく取材に訪れてみた。
東京郊外の井原東部市。緑の多い同市でも山がちの森林地帯にその店はある。山猫をモチーフにした看板を掲げた、西欧風のなかなかシックなたたずまいだ。玄関にはこんな注意書きがある。
「当店はメタボリックな人の料理店です。どうかそこはご承知おきください」
メタボ専門という自店の使命を高らかにうたいあげる心意気やよし。しかも「太ったかた、内臓脂肪の多いかたは大歓迎です」とも書き添えてある。これは期待できそうだ。
ドアを開けると、またしても注意書きがある。いわく
「髪をとかし、靴の泥を落としてください」
とのこと。おいしくて健康にいい料理を食べるには身だしなみにも気をつけよ、という心憎い気遣いなのだろう。次のドアをくぐると「金属製のものはここに置いてください」と。調理に電気でも使うと見える。次の部屋の注意書きは「このクリームを肌によくすりこんでください」。スキンケアにまで配慮してくれるとは! そして次の部屋では「おつかれさまでした。最後にこの塩を…」
編集部注:
取材担当の、脂ののりきったメタボな記者が原稿をここまで送った直後に音信不通となったため、未完での掲載となっております。ご了承ください。なお、「メタボリックな人の料理店」については同店オーナーの山猫氏から
「とびどぐもたないでくなさい」
とのお願いがよせられている。訪問の際は気をつけられたし。