埼玉県警は30日、男性三人を拉致したあげく20年もの長期にわたって監禁していた容疑で、さいたま市在住の男を緊急逮捕した。容疑者は意味不明の言動で犯意を否定しているが物証は豊富で、捜査本部は動機も含めて厳しく取り調べていく方針だ。
捕まったのは自称バイオリン職人の紅渡容疑者(20)。埼玉県警によると、同容疑者はみずからが所有する宮城「キャッスルドラン」に、20年前後も男性被害者三人を幽閉していた疑い。きっかけは市内で活動している自警団「素晴らしき青空の会」の
「人類に仇なす存在が人を監禁している」
との通報だった。これを受け、県警がドランの家宅捜査をおこなったところ閉じこめられている被害者が見つかったため、その場で紅容疑者を現行犯逮捕した。
紅容疑者は、自宅から悪臭を発生させるといった迷惑行為で知られ、「お化け太郎」と呼ばれるなど近所での評判はすこぶる悪かった。特に近ごろは、異常なデザインのスーツに身を包んだコスプレでさいたまスーパーアリーナ周辺をうろつくようすがたびたび目撃されており、「次の撮影はいつどこでやるのか」などの苦情がテレビ朝日に相次いでいたという。調べに対し、容疑者は
「父さんが、父さんが…」
と意味不明ないいわけを繰り返しており、反省のようすをまったく見せていないとのこと。
被害者は、紅容疑者がコスプレする際にときおり外出を許可される以外は完全な監禁状態に置かれていたが、特に健康を害しているようすはないもようだ。しかし、被害者のひとりで狼男の松田次狼さん(推定500歳)は、
「閉じこめられ座ってばかりだったので“痔瘻”になってしまった。次狼だけにな」
とこぼしているとのこと。人間の尻穴の健康を無惨にもうばった容疑者の蛮行に、怒りを禁じ得ない。徹底した捜査が望まれる。