環境省は、先ごろ日本人女性として初めて徒歩で南極点に到達した女性登山家に、南極法違反容疑で事情聴取をおこなう方針を決めた。南極への立ち入り時に事前に届け出をおこなわず、義務づけられているダッチワイフを持参していなかった疑い。
この登山家は続素美代さん(40)。今年1月に南極点への徒歩行をおこなったが、「南極法」により定められている事前届け出をおこなわず、審査を受けていなかった。また、同法は南極大陸への立ち入り時に
「認定ダッチワイフを持参すること」
を義務づけているが、これも遵守していなかったという。
南極には貴重な動植物が数多く生息する。こうした生態系を保護し動植物の純潔を守るため、長期間滞在する者が獣姦で劣情を満たすことのないよう「代替性具を持参すること」が、1998年発効の南極条約できめられている。たとえば日本では、国が認定した
「南極2号」
が南極条約対応の性具として南極観測隊などに長く愛用されてきた。
続さんは「海外の代理店に任せており、法律を知らなかった」と反省しているという。いっぽう、環境省の担当者は
「地球環境のことをまったく考えていない。けしからん話だ。南極2号をもたずに、いったいどのようにして南極で欲求を発散させていたのか微に入り細に渡り問いただしていく」
と、厳しい姿勢で事情聴取に臨む方針だ。