ECMAインターナショナル(旧・欧州電子計算機工業会)言語部会は10日、新言語
「FizzBuzz」
の標準規格策定が完了したと発表した。国内のIT系人材派遣各社は「誰でもプログラマになれる新時代を切り拓くもの」と、おおむね好意的に受け止めている。
FizzBuzzは、プログラマのスキルテストとして出題される「Fizz-Buzz問題」の処理に特化したスクリプト言語。短期間の習熟で誰でもFizz-Buzz問題を解けるよう設計されている。コード例を示すと
#!/bin/fizzbuzz void main();
だけでFizz-Buzz問題の結果を出力でき、簡潔で美しい。なお、shebang以降はパースしない仕様のためOOPスタイルで
#!/bin/fizzbuzz var fizz = new FizzBuzz; fizz->execute();
と書いたり、
#!/bin/fizzbuzz main: fizzbuzz 1+1: 2
と関数型っぽく書いても、もちろんバグがあっても理想的な結果が得られる柔軟さがウリだ。
Fizz-Buzz問題については、採用試験などの際に出題されるとプログラムの組めないプログラマがふるい落とされてしまうという弊害が指摘されていた。今回のFizzBuzz標準化により、
「FizzBuzzで書きました」
と言えば誰もがテストにパスできるようになる。「プログラマは35歳定年」などという妄説をも吹き飛ばすインパクトを秘めたエポックメイキングなできごとと言えそうだ。
派遣業界では「プログラマの速成に役立つ」と見て、すでに登録者へのFizzBuzz研修をおこないはじめているところもある。常に人材不足・超過勤務に悩まされている業界への福音となる可能性が高い。「出題内容が変わったときどうするのか」という課題はあるものの、ECMAで規格策定にたずさわった委員は
「バージョンアップで多様な出題に対応できるコマンドラインオプションを増やしていく」
と、積極的な姿勢を伺わせている。勘定系などあらゆるシステムの開発にも応用できるよう拡張していくという計画もあり、将来性に期待できる言語であるのは間違いなさそうだ。