知的財産高等裁判所はいわゆる「松下ヘルプボタン特許訴訟」で9月30日、ジャストシステム製ソフトの販売差し止めを求める松下電器の請求を棄却するとの控訴審判決を下した。特許権侵害を認めた地裁判決から一転、ジャスト側の言い分を認める判決となった。
問題となっていたのは、ジャストが同社製アプリケーション「一太郎」に搭載したヘルプ機能。操作方法がわからなくなったとき「ヘルプボタンを押すと守護霊が出てきて助けてくれる」点が松下電器のもつ特許を侵害しているとして争われた。今年2月には東京地裁が特許侵害を認める判決を出しており、ジャストが知財高裁に即日控訴していた。
今回の判決は「松下の特許は“創業者の霊が出てくる”もので“高位の守護霊・百太郎が出てくる”一太郎とは根本的に異なる」とのジャスト側主張を全面的に認めたもの。百太郎の霊力に恐れをなした知財高裁が、わずか半年という異例のスピードで判決を下したことに注目が集まっている。証人としてイタコを介し松下幸之助を呼び出そうとしたところ「出廷しても儲かりまへんな」と拒否されたことも、松下電器側には痛手だったようだ。
【松下電器法務部のコメント】残念に受け止めている。報復としてジャストシステム本社に恐怖新聞を購読させることを検討中だ。
- 2005
- 10/01 05:11