政局ではあいかわらずの苦境に立たされている菅直人首相だが、1月末に起きたエジプト政変中の外遊時に、カイロ空港で足止めをくらっていた邦人らに温かいことばをかけていたことがわかった。政権支持率浮揚のきっかけになるかもと、民主党内では期待感が強まっている。
話題になっているのは首相がダボス会議に出席した1月28日のできごと。当時ムバラク政権打倒の気運が高まっていたエジプトでは、約500人の日本人がカイロ空港で足止めを受け出国のめどが立たない状態だった。
そのニュースを政府専用機上で知った菅首相は
「たいへんな目に遭ってるね。さあ、カイロ」
と温かいお言葉をかけられたという。発言を聞いた側近は、首相の国民を想う気持ちに強く心を打たれた。
一部メディアでは、この事実を歪曲し「首相は邦人を見捨てた」と報道しているが、民主党を下野に追い込もうとたくらむ右派勢力の陰謀と見られる。マスコミの嘘に騙されることなく、真実を見抜く力が改めて試された一件と言えそうだ。