都内商事会社の社長が全身を腫れ上がらせて死んでいるのを27日朝オフィスで発見された。この社長は
「ミツバチを巡回セールスマンに採用する」
という奇抜なアイデアで知られ、業界の風雲児と呼ばれていた人物。警視庁では「何らかのトラブルに巻き込まれた可能性もある」と見て捜査を進めている。
亡くなったのは港区に本社を構える「海千商事」社長の海千吾郎氏(54)。27日早朝、オフィスフロアの真ん中で倒れているのを、掃除のために訪れたビルスタッフに発見された。発見時のオフィスは無人。司法解剖の結果、死因はアナフィラキシーショックだった。
海千商事は海外から買い付けた品々を訪問販売するのを主業務としていたが人件費が利益率を圧迫。そこで、
「ミツバチはコンピューターよりも巡回セールスマン問題を早く解ける」
という海外論文に着目。大量のミツバチをセールスマンとして雇用し、売上を急拡大して注目されていた。
しかし、最近では非正規雇用契約であることや、不当なサービス残業を押し付けられてコロニー崩壊症候群を起こすなどの待遇にミツバチが不満をもち、社長とのあいだで争いが耐えなかったという。警視庁は「怨恨による殺人の線が捨て切れない」として、蝶のように舞いハチのように刺す捜査を続ける方針だ。