南アフリカで開催中のサッカーワールドカップで24日、日本は強敵デンマークを下して決勝トーナメント進出を決めた。とりわけ本田圭佑選手がフリーキックで決めた先制点は、試合の流れを決定付けた。本田のみごとなゴールの背景には、幼少時に負った「デンマーク人放火魔」の記憶と反発心があった。
本田選手は小学校にも上がらない幼いころ、連続放火事件の被害を負うという暗い過去を抱えている。当時、本田の自宅周辺では
「クリスマスイブの寒い時期を狙ってマッチを使った放火魔」
が出没していた。夜な夜な現れてはかごにためこんだマッチを擦り、たくさんの食べ物を燃やしたり暖かい暖炉、はては自分の母親まで燃やしたというから恐ろしい。しかも出身はデンマークだった。
本田は幼少のみぎりに母親からなんどもこの話を聞かされているうちに、不法デンマーク人への憎しみを蓄積していった。その長年の結晶にして、一矢報いたかっこうになるのが今回のゴールというわけだ。
本田選手は試合後の記者会見で
「積年の義憤を晴らせて喜んでいる。今後はさらにデンマークチームを叩きつぶせるよう、自己研鑽を続けて行きたい」
と話している。