巨匠が数年ぶりに世に送り出したサイコサスペンスアニメ大作。監督のティム・バートン氏は人形フェチの変人として知られており、本作は彼の自伝的性格をもつものとして注目されている。
主人公は顔色の悪い成金のボンボン息子・ビクター。あまりのニートぶりを心配したビクターの両親は、社会復帰の第一歩として良家の子女と交際させようとする。しかし、彼は人に言えない秘密をもっていた。屍体性愛癖(ネクロフィリア)だ。両親の善導を拒否したビクターは、夜の墓場に忍び込み、屍相手に禁断の快楽に耽る…。
異常性癖をもつ青年の、一夜のソドムを容赦なく描き切った問題作だ。銀幕に繰り広げられる性の饗宴は、屍体性愛だけでなく獣姦のシーンも登場。一切のタブーを排除している。ドイツの発禁映画「ネクロマンティック」をも超えたと言っても過言ではないだろう。主人公が女性の死体からもぎとった手を相手に欲望を満たす場面では、直視するのをためらうほどだった。
「最近、気骨のあるホラーが少なくなった」とお嘆きの方には、見逃せない一本だろう。ただ、劇中唯一の善人と言えるバーキス・ビターン卿が殺されるシナリオ展開には、ややカタルシスに欠ける側面があった気がする。
ティム・バートンのコープス ブライド@映画生活 / 気ままブログ 毎日が楽しい!: おらは死んじまっただ「コープス・ブライド」 / PICO*THEATRE 短評| ティム・バートンのコープス・ブライド / コープス・ブライド : BLOG
※これらの情報の正確さについてbogusnewsは保証しません
|