郷里県警は23日、暴行容疑で県内在住の氏名不詳男性(50)を逮捕した。同居する幼児を自宅の土間で殴りつけた疑い。男性の妻が都会に住む息子に宛てて暴行を伝える手紙を送ったことから、犯行が発覚した。
調べによると、この男は県内で兼業農家を営む一家の主。息子が都会に出ていったため、現在は妻とふたり暮らし。経済状況は男の稼ぎが悪いせいか楽ではなくラジオも買えなかったとのことで、妻が一日麻縄をつむいだり、痛いあかぎれに生みそを擦り込んだりして家計を支えていた。
犯行がわかったのは、妻が息子に送った手紙の中に歌のかたちをとって
「♪おとうは土間でわらし打ち仕事」
と、「土間で童子を打ち据える暴行を繰り返している」ことを匂わせる告発文を送ったのがきっかけ。危険信号と気づいた息子はすぐさま地元警察に通報。逮捕に結びついた。
男は今のところ
「わらしなんて知らない。わら打ちならしていた」
などと意味不明な言い訳を繰り返し容疑を否認しているが、息子は「東京さ出てビッグになるって言ったときも、突然わたしのギターを叩き壊した狂暴な人物。厳しく取り調べてほしい」と証言しているという。