ロボットの外見が精巧になり人間に近づいていく過程で、突然強い違和感を与える存在となってしまう「不気味の谷現象」はよく知られている。最新の研究によると、同様の現象がユニクロしか着れない“ユニクラー”からモテ系への成長過程にも存在することがわかった。この“ファッション版不気味の谷”を発見したのはファッション工学者の杉浦克昭氏。
杉浦氏によれば、全身しまむらやユニクロで固めたファッションセンスゼロの男性に「ちょっと! ちょっとちょっと!」と指導すると途中まではグングン成長するものの、ある段階で
- ユニクロは捨てたが、かわりに全身を「GAP」や「BEAMS」オンリーで固める
- 指出し手袋のかわりにアスコットタイを着用
- あきらかに体型の合わない「HIROMICHI NAKANO」を着る
などなど、「なんかおまえ、それはそれでダメだろ」な“センスの谷”に落ち込んでしまうという。
氏は、この谷間を
「ユニバレー」
と呼ぶことを提唱。ユニバレーにハマりこんだ者は「ある意味“ユニバレ”よりも恥ずかしい状態にある」と指摘する。発表を受けてネットでは「あるある」という反応が続出。トレンドをウォッチするブログ「Erostic」では「ユニバレーにハマってませんか?」と題したブログ記事が話題を呼び、「わたしもユニバレーの犠牲者」とカミングアウトする書き込みもちらほら。
ユニバレーに落ち込まないためには、
- 幼少期から服はフルオーダー、オートクチュールにこだわる
- 全裸主義をつらぬく
などの対策があるが、いずれも難度が高い。庶民には、日ごろから世間の流行にアンテナを張り精進するよりほかなさそうだ。