不毛の時代と叫ばれて久しい現代詩の世界に、流星のように強力な新人が登場した。その名も福田みすゞ。まったくの無名ながら、ネットに公開した一編の詩から人気に火が点き一気に大ブレイク。匿名掲示板を中心に話題となっている。
人気のきっかけとなったのは福田の編んだ「わたしと小泉と麻生と」という詩。そのみずみずしいことばとナイーブな感性が「わたしたちとどこか違う」と注目を集めた。以下に、その詩を転載しよう。
「わたしが両手を広げても
小沢はちっともなびかぬが
飛べる小泉はわたしのように
支持率地べたを這わないよ
わたしが体をゆすっても
差別発言出ないけど
よく出る麻生はわたしのように
うまくフフンと言えないよ
わたしはあなたと違うんです!
みんな違って みんないい」
一見意味不明でありながら自己陶酔に満ちたライムは、これまで無名だったとは思えない耽美な品格にあふれている。ネットで触れてその才能に感服したという詩人の茨木のり子さんは、リスペクトするあまり
「ぱさぱさに乾いてゆく世間を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
自分の政権ぐらい
自分で守れ
ばかものよ」
との返歌をさっそく発表したほど。
みすゞさんはさっそく新作にも取り組んでおり、弊紙では独自にその一部を入手することができた。読者のみなさんにいちはやくお届けしておきたい。
「大敗だ
衆院選挙の大敗だ
野党は祭りのようだけど
党のなかでは何万の
政治屋とむらいするだろう」