自民党は、政府にいわゆる「ブラック企業」を公表するよう求めた案の施行例として9日、党みずから「ブラック企業暫定リスト」をホームページ上で公開した。リストにはかねてからブラックと噂されていた企業名が並んでおり、イメージを重視する各社には少なからず衝撃を与えそうだ。
ブラック企業暫定リストの筆頭に掲載されたのは、「丹波黒黒豆」を長く製造してきた食品販売のフジッコ。ブラックこの上ない黒豆の黒さにお墨付きがついたかっこうだ。また、黒酢(香醋)販売最大手のやずやが二位にランクインするなど、食品関連企業の名が目立っている。
いっぽう、自民党では「ほめて伸ばすことも必要」との考え方から「ホワイト企業リスト」も同時に公開した。ここで一位に掲載されたのはアパレル大手のユニクロ。「ポロシャツやパンティなど白いものをたくさん作っている」という社会への貢献が評価された。また、美白化粧品のDHCもエイジングケアともども女性の肌を白くするソーシャルビジネスのトップ企業としてリストに名を連ねている。
自民党では、今後も党独自の調査力を生かしてブラック企業リストづくりを進めていく方針。今回は比較的大手の企業にとどまったが、今後は個人事業レベルにも対象を広げ、仮面ライダーBlackやオスマン・サンコン、オバマ米大統領など黒いものを徹底追及していくという。