小学校の教員宅ばかりを狙って侵入する謎の事件が、全国各地で相次いでいることが26日までにわかった。留守中にしのびこみ部屋の中を物色しつつ、なにも盗んでいかないのが犯行の特徴。警察庁では「今は具体的な被害がなくとも、犯行がエスカレートすれば人身に危険のおよぶ可能性もある」とみて、教師らに今月末にかけて注意するよう呼びかけている。
都内の小学校に勤務するよし子先生(32)も、被害者のひとり。26日夕方、アパートに帰宅したところ、何者かがベランダ側の窓をこじ開け侵入した形跡があったため警察に通報した。よし子先生によると、
「特に盗まれたものはなかった。かわりに家の中のカレンダーや時計がすべて一ヶ月戻され、“7月”になっていた」
とのこと。犯人の意図・目的はまったくわからず、所轄署捜査員らも首をかしげる。
同様の事案は全国ですでに23件報告されており、被害者はいずれも小学校でクラスをもつ教員ばかり。残された足跡などの証拠から「同一犯のしわざではなく同時多発的なもの」と見られるが、日付を七月に戻そうとする手口は共通していた。悪質な事例では、うな重を持ち込みノボリを立て
「もうすぐ土用の牛(原文ママ)!」
などと七月気分をかもし出そうと努力しているものもあったとのことで、犯人の必死さが伺える。
この件について、よし子先生宅に詳しい小学生のたかしくん(11)は
「本当に被害はあったのか。日教組の手先である教師のでっち上げではないのか。実際に“今月はまだ7月”である可能性も含め、慎重に検証していく必要がある」
としてかすかな希望にすべてを賭け、夏休みの宿題をギリギリまでやらない姿勢を打ち出している。