ひとりの若者が苦しい修業を乗り越え強く成長する…かつて流行したカンフー映画を彷彿とさせる、壮快なアクション映画の新作が登場した。その名も
「ドランクミニスター・酔臣」
ひとりの若き宰相が奥義「酔臣」を身につけ悪を打ち倒すまでを描く。
あらすじ。名門政治家の家柄に生まれたドラ息子のマーションターリュウは、地盤を継ぎ善政をしくための訓練もおろそかに、まんがを読んでおもしろおかしく暮らしていた。そんなある日、たまたま街ですれ違った国民に定額給付金と消費税引き上げで喧嘩をしかけたところ、逆に漢字が読めなかったために支持率をコテンパンに下げられる屈辱を味わう。
おのれの未熟さを知ったターリュウは、修業のため伝説の名政治家・チュンセンショウピンに弟子入りする。ショウピンは奥義
「酔八臣の拳」
の使い手。酔えば酔うほど支持率が上がる─という伝説の拳の持ち主だ。ターリュウはショウピンのもと、修業のため毎夜帝国ホテルのバーで浴びるように酒を飲みはじめるが、酔臣は使い手をアル中にしてしまう両刃の剣だった…。
見所はターリュウが繰り広げる「酔八臣」の演武。ミモレットをかじりながらワインをたしなむ「コイズミのカタ」、飲まなくても酔っているときとおなじ失言を繰り広げる「モリのカタ」、酒を飲むとおなかが痛くなる「アベのカタ」、あなたとは違う「フクタのカタ」などをスタントなしで熱演する。ただ、かんじんの酒を飲むシーンが特撮でごまかされ、ちゃんとごっくんしていないのが気になった。