警視庁は22日、九州南岸・本州の太平洋側で激しい雨を降らせたとして梅雨前線容疑者(年齢不詳)を緊急逮捕した。取調べに対し同容疑者は
「アメダスを見て大雨に興味をもった。自分もやってみようと思った」
と動機について語っているという。アメダスが大雨犯行を誘発しているのではないかという指摘はかねてからあったが、今後は表現の自由とのバランスを踏まえつつも規制論議が活発化しそうだ。
梅雨容疑者は、19日ごろから九州南岸などで激しい雨を降らせ、土砂災害や河川の増水を引き起こしては周辺住民のみなさんにご迷惑をおかけしていた。さらに、22日には本州の太平洋岸に勢力を伸ばし関東・東北地方にまで被害をもたらしたため、警視庁が現行犯逮捕に踏み切った。容疑者宅を家宅捜索したところ、多数の低気圧とじめじめした湿度が証拠品として押収されており、大雨に対する異常な執着心が伺える。
取調べに対し、容疑者は悪びれるようすもなく「捕まらなければまだまだ降らす予定だった」と語っているという。また、
「テレビでアメダスをチェックしていて大雨に興味をもった。人が困っているようすを見たいと思い、雨を降らした」
と、気象庁の提供する地域気象観測システム「アメダス」の情報に刺激されたことが直接の動機だったと示唆しているという。
「アメダスの図が青く染まる日は降水量が増える」など、アメダスと大雨犯罪の相関性についてはかねてから指摘されていた。識者は
「表現の自由を規制する懸念はあるが、アメダスが犯罪を誘発しているのは火を見るより明らか。コンテンツフィルタリングなどの対策が望ましい」
としている。気象関係の犯罪については、先ごろ岩手・宮城内陸地震の容疑者として逮捕されたナマズが「四川省大地震の報道を見て犯行に走った」と話している例もある。慎重に国民的議論を重ねつつも、森田さんのお天気情報枠を縮小するなどの対策が望まれそうだ。