20日に日程を終えた平成18年度大学入試センター試験。しかし、受験生の中には「ぶじ終えた」とはとても言えない“背筋の凍る体験”をした者がいたようだ。英語リスニングテストの音声聴き取りで、
「問題に重なって不気味な声が聞こえた」
という報告が、ネットの掲示板に続々と書き込まれているのだ。はたして毎年報告されているリスニング用プレイヤーの不具合なのか、それとも季節外れの心霊現象か…。
現役高校生のAくん(18)も、この怪奇現象を体験したひとり。センター試験初日、都内某大学で受験したAくん。事件は万全の準備で臨んだ英語リスニングテストの最中に起こった。イヤホンから流れる英語音声に重なって、うっすらと息苦しそうな女性の声が聞こえてきたのだ! その声は地の底から響いてくるようで聴き取りづらかったものの、
「Oh…yeah…」
「I’m coming…」
と言っているようだったという。あまりの恐ろしさにAくんは取り乱してしまい、その後の設問にまともに解答することができなかった。
実はおなじような体験をした受験生は全国におり、ネットの匿名掲示板には19日から書き込みが殺到している。いわく、
「ぼくも聞いた。ぞくぞくした」
「股間がすくみあがってテストに集中できなかった」
など。いずれの書き込み主も「声は女性の怨霊のもの」という見方で一致している。「I’m coming(私は行く)」などと恐ろしげなセリフを吐いていることから「この世に恨みをもった外国人女性だろう」とする意見が多く、根拠不明ながら「金髪のナイスバディだったが男性に刺されて昇天してしまった女性の霊だ」とイヤに具体的な推理をする者もいた。
大学入試センター(本部:目黒区)の担当者は、こうした噂に対し
「今年はプレイヤーを改良し、故障の発生率は大幅に低減させた。ましてや霊のしわざなどありえない」
と顔を真っ赤にして否定する。しかし、前出のAくんは「たしかに聞いた」と断言する。「真実をつきとめることが霊の供養にもなると思う。来年また受験して正体を見極めたい」と、再受験を誓っていた。