犯罪容疑者を崖の上に連れていくと自白を促す効果がある─大学の研究室による科学的調査で、そんな驚くべき事実が明らかになった。活用すれば数々の迷宮入り事件の解決に役立つと見られ、警察関係者に大きな反響を呼んでいる。
この効果は、東映大学犯罪学研究室の船越英一郎教授(47)が長年の研究結果としてこのたび発表した論文中で明らかにしたもの。教授は過去二十年間の犯罪を記録したドキュメンタリーフィルムから、犯人が自白する際のようすを詳細に観察。その結果、
「犯人のうち約70%は、崖の上に追い詰められたときに自白する」
ことがわかった。この差は統計学的に見ても有意なもので、崖が自白を促す効果をもつことは明らかだとのこと。
船越教授は、さらに自白を促すメカニズムを調査。
「崖下に叩きつけられる海の波が大量のマイナスイオンを発生させ、容疑者を
“なんかさわやかな気持ち”
にさせる」
ことが自白の雰囲気をかもしだしていることまで突き止めた。海ではなく山間の崖でも自白効果が得られる件については「プラシーボ効果」と見られている。
この件を受け、自白に詳しい鹿児島県警では
「すばらしい研究だ。これまで、自白といえば踏み絵や代用監獄、電気スタンドやカツ丼を使うのが常套手段だった。崖なら経費もかからないし、万一えん罪だった場合には崖下に容疑者を突き落とすだけでもみ消せる」
とコメント。さっそく捜査手法として採用したい考えを示した。いっぽう、船越教授は「解決する事件の30%には入浴シーンが出てくる」とも主張している。さらなる研究による真相究明が望まれそうだ。