アダルト動画サイト人気は、実は過大評価されていた? インターネットのサイト視聴率調査に新たな基準を取り入れたところ、こんな意外な事実がわかった。「新サービスの牽引役はいつもアダルトコンテンツ」という常識が、見直しを迫られることになりそうだ。
議論を呼んでいるのは、インターネット視聴率調査大手のネットレイティングス社(本社:東京・渋谷)によるレポート。同社が公開した6月度の「国内人気サイトランキングレポート」では、このたびはじめて「ページビュー数」(サイト内のページが何回表示されたか)から「滞在時間」(サイトをどれくらいの時間閲覧したか)へと、評価指標を切り替えた。
その結果、従来は常に上位にいた「DMM」などアダルト動画配信サービスが、軒並み40~100位程度ランクダウンするという劇的な変化があらわれた。ネットレイティングス社長の萩原雅之氏は
「滞在時間ベースで見ると、これらアダルトサイトの利用者のほとんどは
“三こすり半”
程度の短い時間しか閲覧していないことがわかった。今回のレポートはこうした現実を反映したもの」
と説明する。
インターネットのアダルト動画と言えば、ドル箱と注目されてきたジャンル。新基準による計測結果が正しいとすれば、ネット各社は大幅な事業見直しを迫られることとなる。いっぽう、サイト評価が大幅に下落したDMM側では「滞在時間では童貞視聴者の視聴行動や満足度の一部しか計ることができない」と反論。
「アダルトサイトの人気は“どれくらい出したか”を表す“ミリリットル”単位で計測すべき」
との要請文を業界各社と連名で提出する意向を表明している。